n_shinichi’s blog

日々の備忘録、 趣味のあれこれなど紹介 (すみません、メニュー、リンク、カテゴリー分けがうまくできてません、★記事一覧★で見てください...) NHK魔改造の夜ではDンソーのベテランアドバイザーってことで出ました♪

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ちぃぺんちゃん 魔改造の生贄 中身調べてみた

魔改造の夜 の生贄(課題)に おもちゃの部で選ばれてたちぃぺんちゃん...

あれって実はすごくよくできています。

 

イワヤ株式会社さんのちぃペンちゃんの動作です。

youtu.be

モータ1個の連続回転から、 歩行、歩行を止めて羽ばたきと鳴き,頭の揺動を交互に繰り返します。 スゴイよくできたからくりですね!

製品としての動きはイワヤさんのホームページにあります。

ちょっとこちらでは中身の動きに注目です。

申し訳ないですが毛皮を脱いで頂きました。

 

マイコン、サーボ等で作るなら簡単です。
自分ならどうやってモーター1個であの動作をさせる?って考えると
けっこー難しいです。 
ああやってのかなぁなんて思いながら分解しました。

 

主要部品一式です。

 

 

動力分割機構を取り出しました。なるほどねうまく作られてます・・・すごいです。
パッと見でこの動力分割機構動作であーあれねって人は
けっこーからくり好きですね。心臓部のスライドカム機構です。
これで約20回転と約15回転の比でギヤチェンジします。

車のミッションなんかのシンクロメッシュと違うとこは

成り行きメッシュ...かな。扱う力に対してギヤ・・・見た感じ

 材料はポリアセタールかな...が十分強度が高いので

 適当に押し込んでも歯は欠ける心配もなくそれなりに噛み合っていきます。

www.youtube.com

 

すごくうまいことコンパクトに作られてます。

こういうの電子制御、マイコン、サーボでやるのは簡単ですが サイズ、コストはとうていかないません。 イワヤ株式会社さん、、、 やはり製品にまで持っていって商売にするには 知恵が詰まってます、すごいです。

 

まじめに電動でこの手の動作切り替えがあるおもちゃを分解してみたのは初めてだけど

よくある手法なのかな... ちょっと特許とか検索しても見当たらない。


動力分割・・・オートマチックミッションギヤモジュールです。

 

 

 

ミソはここ、重ねたギヤの歯数が2枚で1歯だけ数が違います。

同じピニオンで駆動されると1回転で1歯分だけ位相差が互いにずれます。
カムがくりぬき部を過ぎるとカムが重なったギヤを押し上げます。

結果、噛み合うギヤを変えることができます。

カムがくり抜き穴まで来るとバネで押し戻され・・・また繰り返しです。

理屈がわかれば多重にすればいろんな組み合わせ回転数切り替えのからくり・・・

機械で動作パターンプログラムが作れる。

 

似たような構成・・・波動歯車の作用の原理を応用って感じです。

波動歯車・・・というより登録商標ハーモニックドライブの方が有名。

 大きなロボットなんかでよく使われます

 昔高減速比でバックラッシュなし、、、試作品設計で使ったけどえらい高価...

 ただ効率はそんなに良くない。。。

ギヤ規格、モジュールは0.5くらいかな?

なもんでこれってギヤのモジュールは一般の規格じゃ

作られてないカスタム品なのかな。

そんな面倒なことはせず同じモジュールで微妙に直径が違うけど

そのまま嚙み合わせに余裕持たせて使うのが現実的かな...

 

何かと、すぐマイコン、サーボ使いたがりなんで改めて

機械構造、機構設計考える時のいい勉強になりました。