先の超低速ブラシレスモータ、
巻き線仕様を変更して低回転用に最適化しています。
オリジナルのままだと低回転で回すと効率が悪くなります。
オリジナルは4000kV・・・3.3Vだと逆起電圧と釣り合うまで回すと13000rpmほど
回ろうとします。
なので3.3Vで10rpm程度で回そうとするとPWMで1/1000以下に刻まないと
いけないくらいになって回せないことはないけど
スイッチング損失がやたら大きく低効率になってしまいます。
そこで程よいPWMで制御できるよう、必要十分な回転速度が得られるように
巻き数仕様を変更した方が高効率でモータが回せます。
基本的には電源電圧100%使いきった、PWM変調率100%
・・・もう矩形波です。。が
これスイッチングなしで回るようにするのが最も高効率になります。
およそのざっくり計算で巻き線仕様を検討してみると・・・
3.3Vで500~1000rpm程度にするならΦ0.1で50T程度うまくまければよさげな感じ。
ってなります。
ってことで巻き線変更改造です。
オリジナルのモータ、ロータを外したとこです。
ブラシレスモータ、どんな小さな中華安物でも、まず軸受けはベアリングです。
すごいです。
ロータ12極・・・6極対、 ステータ9極構成の一般的なモノです。
60度電気角1サイクルです。回転磁界交流電流6サイクルでモータ1回転です。
約0.9Ω、46μH
分解し始めたとこです。
インナーロータのDCモータ、130モータとかは簡単にほどいて巻き線が
外せますがこいつは小さくて入り組んでるのでニッパーでぶちぶち切り取りです。
1スロット分、切って広げると9T巻いてるのがわかりました。
巻き線取り外したところ。
130モータのロータと比べるとこんな感じ
オリジナルのエナメル線径はΦ0.3ほどでした。
でもって巻き替えるエナメル線はΦ0.1 測るとちょいと力加減ですぐ0.09...
ほぼ髪の毛の太さです。
引きちぎると髪の毛よりちょっと弱い感じかなぁ
130モータのロータは隙間も大きいので巻替えは特に治具なんかなくてもいけますが
この手の小さいやつはいい感じに巻くにはちょいと治具準備した方が
奥にきちんと巻けます。
スロットの隙間に入るサイズのパイプ状のモノでエナメル線傷めにくくて
適度に力を逃がせるようなモノ。。。自分は収縮チューブで作ったりします。
1相、3ティース分巻いたとこです。
各60T巻いてます。オリジナルが9Tなんで約7倍。
1ティース巻き終えた毎にほどけないようにちょいと接着剤付けてます。
3相みな巻き終えて、Y結線にして、エナメル線を太い扱いやすいリード線に繋ぎ変えて
出来上がりです。 810μH、22Ωほど、KV値は220くらいになった。
でもって、先回のDCモータ用ドライバの変則駆動で3相インバータ組んで回したのが
こちらなわけです。
#超低速 #3相 #ブラシレスモータ #ESC
— しん (@shinichi_nin) 2023年1月11日
コギングが強くポート起動はできなかった...ので
DCモータドライバを無理やり動的にモータ1個と2個モード切替変則利用して、一般のESC120度通電じゃなく #180度通電 で高効率駆動。 3.3Vで約40mAhttps://t.co/IMyDbcT1Qp#TC78H653 #M5Stack #Arduino pic.twitter.com/MHH2o731kn
今回の改造ではΦ14mmモータでした。
その半分サイズΦ9mmのもあるのでこいつでもやってみようかと思案中。
ただ、こちらはkV値が23000もある。 KV値を1/100くらいに下げたいけど...
ちょいとΦ0.1線ではまだまだ太い。。。でも市販では
Φ0.05くらいしかまともに買えない。それでどこまでいけるかってところ。
200Tくらい巻ければなんとかなるかな・・・